HK100-5号車 全般検査実施(第5週目)

全般検査の最終週です。無線機や保安装置等の総合試験の実施、機器の取り付け位置の支障の有無の確認、構内試運転、本線試運転が実施されました。

 

●22~24日目 6/22(月)~6/24(水)

各機器取付、調整、総合試験

5号車には、車輪が空回りして滑ってしまうのを抑える為の砂マキ装置がついています。「砂」と言っても、本物の砂をまいているわけではなく、増粘着剤(金属の粉)を使用しています。写真は、この装置を取り付けているところです。

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●25日目 6/25(木)

構内試運転、車内清掃他

最終調整が終わり、車庫内での試運転、他の車両との併結試験を実施しました。3両まで連結可能で、この日はゆめぞら編成と併結試験を行いました。午後からは清掃業者による車内清掃を実施しました。車内天井から座席下まで清掃し、ワックスがけもしました。

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●26日目 6/26(金)

本線試運転

ほくほく線内で走行試験を実施します。運転士は、車両に精通した検修社員が担当します。走行中に異音等が無いことを確認の上、次第に速度を上げていきます。加速やブレーキの性能確認のほか、異常時に使用する機器動作の確認も行います。

折り返し駅では、床下機器の状況を確認します。走行試験終了後、屋根廻り、床下機器に異常がないことを確認して、全般検査が終了となります。

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検査の作業すべてをご紹介できたわけではありませんが、以上で約1ヵ月をかけて行われた5号車全般検査が終了しました。鉄道車両の寿命は通常、「数十年」と言われますが、その間、多くの部品の調整や交換を行い機能を維持しています。検査期間中、車両基地内だけで135名の技術者よりご尽力頂きました。調整や交換はプロ集団による厳しい目線で実施されます。検査終了後は、何事も無かったかのように、他の車両と共に通常運行しています。これまで通り、皆様から親しんで頂ければ嬉しく思います。関係の皆様、ご協力有難う御座いました。